一日一話 (十三)

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石灰石?

石灰石?


国内需要を100%自給できる数少ない地下資源の代表格で、2020年の産出量は約1億3000万t(石灰石鉱業協会)。ほぼ全量が国内で消費され輸入に回されるのはごくわずか。半分がセメントの原料、約2割がコンクリート用骨材(砕石や砂利)として利用される。また、1割強は製鉄所で使用され、鉄鉱石から抽出されたドロドロに溶けた 鉄(銑鉄)の中に投入し不純物(スラグ)を除去、いわば“あく抜き”材として使われる。このほかにも強い中和作用を応用し、火力発電所の排煙の中の亜硫酸ガスを無害化する脱硫装置で使用されたり、食品添加物として用いられたりする。
石灰石の主成分は炭酸カルシウム(CaCO3)で、古代に繫栄したサンゴ礁が堆積、その後長い年月を経て地殻変動などで地表面に出現した“生物由来”が多い。世界各地で大量に産出され単価が安く重くてかさ張るため、地産地消的性格が強く輸出入は活発ではない。世界産出量は不明だが中国が圧倒的1位でることは間違いなくシェアは半分以上、数十億トン以上と推定、また2位はアメリカで日本は3~5位と見られる。また、石灰石が地下の熱で変成して再結晶化したのが 「大理石」。